#187 Firstman Liverpool '67 Special ― 2012/09/01
気がつくとカレンダーの残りが4枚。。。
1年は早い。
特に夏がゆくのは早いなと感じます。
さて本日ご紹介するのは我が国の誇る60’sギターの最高峰とも言うべき「ファーストマン リバプール」です。

■ファーストマン・リバプール'67 スペシャル used@★sold out★■
ファーストマンは元々テスコにいた森岡一夫氏が'67年に創設した会社。
モズライトの総代理店をはじめ、その技術を引き継いで国産モズライトの製造も行っていました。
このリバプール・モデルは当時人気GSグループだったジャッキー吉川とブルーコメッツのギタリスト三原綱木氏の為に制作されたものです。
バイオリンやカブト虫などをイメージしてデザインされたそうで、グランドピアノのような深い黒色と相まって異様な美しさを醸し出しています。
三原氏はR&Rは勿論、クラッシックやジャズなど音楽全般に造詣が深いギタリストなので、リバプールも研究を重ねた渾身のモデルだったと思われます。

ちなみにヤマハのブルー・ジーンズモデル SG5(寺内タケシ)やグヤトーンのシャープ5(三根信宏)もアーティスト・モデルとして開発されましが、それぞれ圧倒的な個性を持ったギターでした。
本器のピックアップはバー・マグネットとポール・ピースが混在するシングルコイルタイプで高音から低音までクリア
分離が良い上、非常にパンチの効いた音がします。
トーンコントロールは独特な配線で、普通と逆方向に回しきった時に
全開の状態です。
ヴォリュームや2つのPUを調整して、いくつかの違ったトーンを作る事が出来、最適なポイントに合った時は素晴らしいトーンが出ます。
Vo&Toneのノブはいかにも60'sなデザインのアルミ製でカッコイイです。

セミ・モズレー考案の特殊ネックの設計理論を元にしたトルクバランスネックと呼ばれる細いネックは現在も真っすぐで、トラスロッドはボディーとネックを外さず左右に回せる状態です。

フレッドの減り少なく、調整せずそのまま使えます。
弦高も低めにセットしてあり、当時のビザール・ギターではなかなかあり得ないストレスの無さです。
ビグスビー・タイプのヴィブラート・アームは軽快に動作しますし、このアームの適度な重さは軽いフル・アコースティックのボディと長めのネック&ヘッドのバランスをとる為にも
機能しているのではないかと思われます。

あまり弾かれていなかったのではないかと思われる大変綺麗な状態。
わずかなキズとタッチアップ跡が多少ありますが、このコンディションは45年以上前のギターとはとても思えません。。

ネジをはじめ金属パーツのサビやクスミもかなり少ないです。
ペグも曲がり等なく正常に機能しています。


ファーストマン リバプール '67 スペシャルのご紹介でした。