#439 Silvertone 1445L (1968~early1970s) ― 2013/09/11

■Silvertone 1445L (1968~early1970s)used@59900yen■

本日はシルヴァートーンのご紹介です。
この、一見モズライトとジャガーを混ぜたようなデザイン。
実はアメリカに輸出されたMade in Japanのエレクトリック・ギターです。
カワイ楽器(旧テスコ系)が製造し、1968年にシルヴァートーンの1445モデルとして発売されました。
日本でもSEN-140というモデル名で売られたそうですが、同じ仕様のモデルはあまり見かけません。

シルヴァートーンは米国最大手通販メーカーのシアーズ,ローバック&カンパニー(1886年創業)のブランドです。
ラジオや楽器などをカタログ販売する際にシルヴァートーンの名前を使いました。
ギターではハーモニー、ナショナル、ケイ、ダンエレクトロなどが製造した楽器を扱っていましたが我が国のテスコとも契約し、後にカワイ楽器がテスコを買収した後もしばらくそれは続きました。

3ピックアップのうち、上2つだけ斜めに付いているのはルックス的にもマニア心をくすぐりますが、「高音弦はフロント寄りで太く、低音弦はリア寄りでエッジを効かせて」という音響デザイン的にも意味のある仕様だと思います。
実際のピックアップの音は想像以上に抜群で、トゥワンギー且つ太いというシングルPUの理想的なトーンです。
まずクリーン・トーンが素晴らしい。
サーフィンにはもってこいの極めて粒立ちが良いトーンです。
この手は歪ましても絶対にイイのですが、やっぱりそうでした。
ハウンドドッグ・テイラーのような音も出ます。
彼は同時期のカワイ製を使ってましたね。

ピックアップは同じ様なタイプのピックアップ?!ではないでしょうか。
コントロール部は、ピックアップのON/OFFスイッチが3つ、それぞれのVoノブ、トータル・トーン・ノブ(アルミ製)が1つという構成です。
ヴィブラート・ユニットの効きは抜群です。
ユニット本体のデザインもモダンで凝ったものになっております。
ブリッジはジャガー/ジャズマスター的なローラー・タイプ。
現在、0.10~0.46のレギュラー・ゲージ(ダダリオ)を張って調整してあります。

大変スリムなゼロ・フレットも付いたネックはハイ・ポジションまでスムーズなプレイを可能にしています。
現在、ネックの状態は真っすぐで、トラスロッドも効きとても弾き易いです。

ネックには数十ピースの縦板からなる集成材が使われています。
古い国産ギターによく見られる仕様ですが、経年してもこのギターのように真っすぐなネックが多いのです。
木材のクセを均一化し強度を上げる効果があるのかもしれません。
指板はエボニーで真珠貝のポジションマークがグリーンやピンクに光っています。

バインディングが更なる高級感を上げています。
ネック・エンドはピックアップに合わせて斜めにカットしてあります。
デラックスな仕様ですね。
ヘッドのデザインが秀逸です。
バインディングされた黒塗りの付き板には"Silvertone"のロゴが、金属を切り抜いた様な造りでわずかに厚みがあります。
これは当時の家電や車のエンブレムみたいでいいですね。
テンションバーは裏からナットで留めてあります。
オリジナルと思われるペグの程度は良く、チューニングもスムーズです。

ボディーの縁には削り込みのジャーマンカーブを施し、多層バインディングで仕上げてあります。
ボディー裏もやはり縁の形状が凝っていて、どの角度から眺めても美しいのです。
ボディーは実際以上に薄く見えます。
3トーン・サンバーストのボディーにはメイプル特有のトラ目杢が浮かんでいます。

ウィークポイントはアウトプット・ジャックの周りのピックードの割れです。
裏側から接着剤とアルミテープで補強してあります。
普通に使う分には全く問題ありません。
(それでも心配な方はL型プラグ付きのケーブルを使いましょう)
隠れた名器といいますか、マイナーな機種ですが実はビザール系の大穴ではないでしょうか。

※オリジナルケースが付属します。